こまかい後悔日記

主に車、WoT、アニメなどのことを書くブログです。

ニッサン社の5つの販売店

ブランド名『ニッサン』の中で説明すると長くなるので、別仕立てにしました。

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イギリスのBMC社が1960年代に
『オースティン』、
『モーリス』、
『MG』、
『ウーズレー』、
『ライレー』、
『ヴァンデン・プラ』のブランド下で車種が分類されていたのに対し、
ニッサン社も1980年代頃に同じようなことをしていました。
ただし、ブランドはニッサンのみで、販売店ごとに、でした。

ニッサン社の販売店
サニー店』、
日産店』、
『モーター店』、
『チェリー店』、
プリンス店』の5つがありました。
それぞれに独自の車両がばらまかれるようにラインナップされていたのです。

メイン車種はサニー店が『ニッサン サニー』、
日産店は『ニッサン ブルーバード』、
チェリー店は『ニッサン パルサー』、
モーター店は『ニッサン セドリック』、
プリンス店は『ニッサン スカイライン』だったと思われます。

サニー店は大衆車、日産店は中型車、モーター店は高級車といった感じ。
モーター店では高級車『ニッサン ローレル』も扱っていました。

チェリー店はパルサーのようなヨーロッパ的な個性的モデルが目立っていました。
チェリーの名は、パルサーの前身の『ニッサン チェリー』から来ています。

プリンス店は旧プリンス系の車を主に扱っていました。

  プリンス社:ニッサン社と合併した自動車メーカー。
  合併されて以降の元プリンス車のニッサン車は、旧プリンス系の車と呼ばれます。

驚くべきことにサニーの兄妹車は、全ての販売店で売られていました。
兄弟車とは、外見が多少異なる程度でほとんど同じ姿の別車名の車を言います。

サニー店は普通のサニー、

モーター店はサニーを高級化させ、
なおかつ高級車ローレルに似せた『ニッサン ローレルスピリット』、

チェリー店はヨーロッパ風のパルサー、

日産店はパルサーよりも上級な雰囲気のする
ブルーバードの縮小版的な『ニッサン リベルタ・ビラ』、

プリンス店はパルサーのスポーティ版で
ミニ・スカイラインと言われる『ニッサン ラングレー』でした。

ここで特筆すべきことは、5つの販売店専用の車種(と言っても似たような車種多し)を
作ったことで異様に多くのニッサン車が存在することになり、
しかも、ほとんどの当時のニッサン車に、専用のエンブレムがグリルにつけられていました。

かなり無駄があったのですが、私のようなニッサン車好きにはたまりませんね。
ラングレーとリベルタ・ビラが見分けられるだけでもう優越感に浸れます(笑)。

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1990年代に入っても車種は多かったのですが、
だんだんと統合され、現在ではどこの販売店でもラインナップは変わりません。
かつてのような、各販売店のための兄弟車もありません。

ただ、
ニッサン ティーダ』(コンパクトカー。5ドア・ハッチバック)と
ニッサン ティーダラティオ』(4ドア・セダン)のような、
サブネームのつくバリエーション違いは結構あります。

  サブネーム:車名の後につく名前。サブネーム含めて一つの車名。

車名が全く違うものは『ニッサン プレジデント』と『ニッサン シーマ』、
(↑全長とグリルが異なる。プレジデントのほうが高級で、ニッサン車の中でも最高級)
ニッサン ウィングロード』と『ニッサン AD/ADエキスパート』
(↑乗用車と商用車の関係)
ぐらいでしょう。