こまかい後悔日記

主に車、WoT、アニメなどのことを書くブログです。

ベルサイズ

最近、急に気温が寒くなったような・・・。

今回は、タクシー系のお話です。


『ベルサイズ』
街を走り回る、イギリス初期のロンドンタクシーの一つ。

自動車がまだ誕生した頃の時代(1890年代頃)に、『マーシャル』という車がありました。
この車の後継車として、1900年代初頭頃に『ベルサイズ』という名の車が登場します。
ですが、
当初の名称は『マーシャル ベルサイズ』。
ブランド名ではなくモデル名扱いだったらしいです。


ロンドンタクシーと言えば、
カーボディズ社製ボディをつけた『オースティン タクシー(FX4)』や、
FX4を引き継いだカーボディズ社の後身LTI社の現行ロンドンタクシー『LTI TXシリーズ』が
非常に有名です。
イギリスの首都ロンドンの名物の一つと言い切っても良いでしょう。

オースティン製タクシーがロンドンタクシーとして完全に定着したのが1930年代。
それ以前にもロンドンタクシーと呼べる車がいくつかありました。

その一つが『ベルサイズ』です。

この車は1920年代以前のロンドンタクシーとして用いられていたことが知られています。
もちろんタクシーだけでなく、乗用車もありました。それに商用車も存在したようです。


1920年代に入ると、ライトカー(軽い自動車。要は小型車)としてベルサイズ社から
『ベルサイズ・ブラッドショウ』という車名(ブランド名)の車が販売されます。
それは、ブラッドショウ氏が製作したエンジンを搭載した車。

ライトカーがベルサイズ・ブラッドショウ車で、
それよりも大型なのがベルサイズ車という位置づけだったようなのですが、
ベルサイズ・ブラッドショウ車が登場してから数年で、
ベルサイズ社の自動車は全てブラッドショウに統一されたみたいです。

ベルサイズ車が全て消えたのか、元々ベルサイズ車だったものが名を変えたのかは分かりませんが、
とにかく単に『ベルサイズ』を名乗る車は、そこで消滅しました。

ただ、それは乗用車の話で、タクシー車両はもしかしたら
最後まで単にベルサイズのままだったかもしれません。
しかしながら、その辺は大昔のことですし、それにはっきりとした資料もありませんので不明です。


ベルサイズ車の後継となったベルサイズ・ブラッドショウ車も、
1920年代半ばで生産中止になります。
ベルサイズ車がタクシーとして残っていたにしろ残っていなかったにしろ、
ベルサイズ系の車は1920年半ばに生産中止となるのです。

その頃はまだ、
有名なオースティン製タクシーの最初の成功作が登場し始めたぐらいの時のことでした。


参考文献『ザ・コンプリート・エンサイクロペディア・オブ・モーターカーズ』等