Tyseley
『ティセレー』
立派な1910年代前半の小型車。
1910年代前半、サイクルカーという簡素で安価な車がはやりました。
イギリスのティセレー・カー社の『ティセレー』もそんなサイクルカーに含まれるのですが、
それは2人乗りの屋根なしボディのほうだけに当てはまります。
ティセレー車はなんと、屋根なし版だけでなく、
当時ではめずらしい屋根つきのクーペ・ボディさえも存在したのです。
サイクルカーで屋根つきボディはほとんど見られないものでした。
さらにはティセレー車は、自社製の1100cc8/10馬力エンジンを搭載していました。
これもまた、他社製に頼ることが多かった他のサイクルカーとは異なる点です。
実に豪華なティセレー車でしたが、1910年代前半の間に生産中止。
結局は他のサイクルカーのごとく短命に終わるのでした。
参考資料『ザ・ビューリー・エンサイクロペディア・オブ・ザ・オートモービル』