イギリスの高級車として知られる『ジャガー』。
同ブランドで最も知られる車が、『ジャガー XJ』でしょう。
現行型は2009年にイギリスのロンドン市にて発表されました。
この車は、これまでの歴代XJのデザインを全く継承していない点が重要です。
最初のXJは1960年代に登場し、丸型4灯のヘッドライト、幅広な顔、
中央に銀メッキ線の入る横長グリルなど、それらが旧型XJまでの特徴となっていました。
というわけで、現行XJのデザインはあまり良く評されていないようですが、
それは多分、初代XJジャガー・ファンの意見でしょう。
私が最も好きなジャガー車はというと、
もっと世代が上で、一番最初の第二次大戦直後のモデル、
『スタンダード』のエンジンを積んだ『ジャガー 1.5リッター・サルーン』
(と、そのエンジン違いの2.5および3.5リッター・サルーン)だったりします。
「たかが大衆車、けれど見かけは高級車」
それがジャガーだと思っているオールドファン(笑)なので、
現行XJに関してはそんなに悪くは思えません。
ただ、問題点は分かります。
それは、全く違う外見の車に伝統のXJの名を与えたことでしょう。
車名を変えたほうが良かったと思う・・・。
で、デザインに関しての感想。
現行XJの顔は、伝統を感じさせない形状のグリルを強調させすぎている点が感心出来ないですし、
リア周りは中央の平面部にジャガーのエンブレムがぽつんとあるだけなのが寂しくてダメです。
ですが、全体的な形はジャガーらしい躍動感あるものとなってるかと思います。
その点は素晴らしいのではないでしょうか。
『ニッサン スカイライン』は旧型のV35で伝統の丸目4灯のテールランプを捨てましたが、
結局は丸目4灯に光るというものに変更しました。
現行のV36型もそれを継承しています。
伝統を変えるのは容易くはありません。
現行XJも、途中で伝統路線に戻るような気がしてならないです。