『ジェンセン』
ボディ製造業者が作った大型スポーツカー。
コーチビルダー(ボディ製造業者)のジェンセン社は、
1930年代になってから自らの名前の『ジェンセン』を名乗る車を誕生させました。
ジェンセン社ははるか昔からボディ製作をやっていたわけではなく、
コーチビルダーから自動車メーカーに変わるのが実に早かったメーカーでした。
ジェンセン車の登場は、ジェンセン社がコーチビルダー業を始めてからすぐ後の頃なのですから。
しかしながら、ジェンセン社は軍用車『オースティン ジプシー』など、
ボディ製作の仕事はジェンセン車登場後も続けていました。
初期のジェンセン車は、当時の自動車と同じクラシックカー・スタイル。
第二次大戦後は、時代とともにスタイルを変化させていきました。
戦後モデルは、伝統的なグリルなどの歴史的デザインは、特には用いていません。
ほとんどのジェンセン車は大型で、大体がスポーツカーでした。
特に有名なジェンセン車は、『ジェンセン インターセプター』でしょう。
戦後に登場したインターセプターはかなり丸く、
円形2灯のヘッドライトは寄り目で、グリルは口のよう。
弱そうなお化けみたいな表情です。
それでも大きい感じのスポーツカー。
1960年代以降のインターセプターのほうが有名で、
四角い形で丸目4灯ヘッドライトを持っています。
インターセプターは、何代かに渡ってジェンセン社を支えてきました。
でも、それは1970年代まで。
その時代にジェンセン車は消滅してしまいました。
なお、ジェンセン車は2000年代前半に一度、復活しています。
ただ、それはほんのいっときのようで、今はないみたいです。