ただいまプレイステーション用ソフト『パズルアリーナ闘神伝』のBGMを聴きながら書いています。
パズルアリーナの曲はすごく良い
・・・今回の話題は、パズルアリーナとは関係ないです。
イギリスの長い歴史と伝統を持つ名車『モーガン』の一車種についてのお話。
ちょっと暗い話かも。
でも、今回の車、私はそれなりに好きですよ(^▽^)。
『モーガン プラス4プラス』
モーガン社の失敗作として知られる屋根つきスポーツカー。
アメリカのフォード社最大の失敗作は、
奇妙な1950年代中型車『エドセル』。
マツダ社の失敗は1990年代の
『ユーノス』、『オートザム』、『アンフィニ』といった
多ブランド戦略(注:一部成功した車がありますが、大半は絶滅しました)。
そして、モーガン社にも失敗例がありました。
それが『モーガン プラス4プラス』です。
この車は『モーガン プラス4』をベースに、1960年代に少数作られました。
モーガン車と言えば、
1930年代クラシックカーのスタイルを持つところが最大の魅力なのですが、
プラス4プラスはそのデザインを少し残しながらも「魅力の点を変えたボディ」を身につけて登場。
妙になめらかで、
屋根ありの客室部分が極端に小さく、
顔つきはまるで同時代の簡素なイギリス製スポーツカーに
モーガン・グリルをつけてみたような車でした。
とにかく無理矢理な感じのモーガン車で、当然のごとく売れませんでした。
他のモーガン車が長生きした(今も生産中のものもあり)のに対し、
プラス4プラスは極端に短命で終わりました。
プラス4プラスは悲しい車ですが、特筆すべきことはあります。
売れなかったがために発生する希少性と、
他の屋根なしモーガン車と違い屋根があったという特徴。
プラス4プラスは失敗したものの、
モーガン社はその後も伝統あるクラシックカー・スタイルの車達を作り続け、
今もそのまま存在しています。
モーガン社にとって先進の象徴だったプラス4プラスの「失敗」は、
裏を返せば「伝統の肯定」だったのでしょう。
伝統を非常に重く持つ姿勢こそが、モーガン社および同社の製品『モーガン』なのです。