『シマ・ヴィヨレ』
軽量快速スポーティなサイクルカー。
フランスのヴィヨレ氏は、いくつもの小型車を手がけました。
そのうち、ヴィヨレ氏の名が冠されているものは2つのみ。
1つは『ヴィヨレ・ボジェ(読み方自信なし)』で、もう1つが『シマ・ヴィヨレ』です。
1920年代前半に登場したシマ・ヴィヨレ車はグリルがなく、
正面へとボンネットがするりと落ちていくスタイルです。
同時代の『ルノー』に近いですが、シマ・ヴィヨレ車のほうがなめらかでより丸みを帯びています。
見た感じ、明らかに軽そうで、実際に軽量でした。
屋根はなく、0.5リッター・エンジン搭載のサイクルカー(簡素な車)なのですが、
スポーツカーと言ってもよい雰囲気。
標準型は、これのみだったみたいです。
1920年代後半になると、1.5リッター・エンジンを積んだレーシング・モデルが登場。
こちらは標準型よりももっとすごく、
もはや4つの車輪に軽量なボディのようなものをのせただけみたいな姿でした。
し ま ・ び よ れ
1920年代後半に後継ブランドの『シマ・スタンダール』が登場し、
シマ・ヴィヨレ車は消滅。
ヴィヨレ氏の名が入っていないことから分かる通り、ヴィヨレ氏は関係ありません。
シマ・スタンダール車は、有名メーカーのパーツの寄せ集めで作られた車だったのでした。
参考資料『ザ・コンプリート・エンサイクロペディア・オブ・モーターカーズ』他