こまかい後悔日記

主に車、WoT、アニメなどのことを書くブログです。

ライレーとプリンス

要注意:今回は非難がだいぶ含まれてます。あらかじめご了承下さい。

この前『プリンス』のことを書いていて思ったのですが、
プリンス車って『ライレー』とよく似ていますね。
高性能を満たすために儲けを無視して製造され、
やがてはそれが原因で製造元が経営悪化し、大手に買収される・・・。

プリンスは日産に買収されて結果的に消滅したわけですが、
次のような観点から見れば、私はプリンスが吸収されて良かったと思います。

それは、日産がプリンスを1966年から現在まで、捨てていないという点です。

昨今の自動車業界では、長年親しまれてきた名門ブランドを、いとも簡単に処理しています。
わざわざブランドを買ったのに、ほとんどの場合は上手に扱うことが出来ず、
会社本体が危なくなると、早々に切り捨てる対象に選びます。

その最たる例が、ドイツの某自動車メーカーです。
このメーカーの車自体は私も嫌いではないのですが、会社としては大っ嫌いです。

同社はローバーを手に入れても、成果は75を生み出したことぐらい。
ローバーがダメだと分かると、好きなブランドだけは手元に残しておいて、
いらないものはたった2000円程度で処分。

それは経済社会を生き抜く会社としては全くもって正しい判断でしょう。
ですが、捨てられたほうはあまりにも酷ではないでしょうか。

切り捨てられた上に名ブランドのミニやランドローバーを奪われたのでは、
疲弊したローバーが立ち直れるはずがありません。
(補足:しかも、使いもしないライレーとトライアンフをも奪われた)

実際やはりと言うべきか、その後ローバーは潰れてしまい、
破産以降の複雑な分割によってそのブランドが復活出来ない状態となりました。

他は、アメリカ勢がひどい。
GMはハマーを売却し、残りも二転三転したりと危ない状況。
長年傘下となっているヴォクスホールの今後がとても心配です。

フォードは、どうしていくつものブランドをなんで購入したのか理解に苦しみます。
ランドローバー、ジャガー、デイムラーをインドのタタに売却、
アストン・マーティンも売却、ボルボの乗用車も売却予定・・・。
フォードはGMやクライスラーに比べれば安定しているようですが、
売却してなんとかする策しか取れないようでは、先はもう見えています。

・・・この辺でそろそろ、話をライレー&プリンスに戻します。

ライレーの親会社モーリスは完全にライレーを名ばかりのものにしたものの、
最後までライレーを切り捨てたりはしませんでした。

簡単に捨てない → 同化させる必要があった

結果として、プリンス・ブランドが消滅したのは残念な事実です。
それに言うまでもなく、吸収後はプリンス側が冷遇されていました。
ライレーと同じように。

しかしながら、プリンスの名車スカイラインは現在も日産の重要なモデルになっています。
GT-Rもその進化系と言っても良いでしょう。
日本全国で日産プリンス店としてその名が残っていて、
クリッパーもプリンスから日産へと名を変えて復活しました。

もはや中身は「本物ではない」ブランドが数多く存在する中、
プリンスの魂だけは日産の中で今も生きていると信じたいです。

・・・クリッパーも名前だけなんですけどね(寂)。