今回のブランドは正確に書くなら「やしま」ですが、
海外ブランドと統一するため、カタカナ表記となっています。
Yashima
『ヤシマ』
試作で終わった日本の小型トラック。
時は1930年代、日本。
イギリス車『オースティン』が輸入されて走っていた頃、日本車も色々と存在していました。
小型車の『ダットサン』や『オオタ』、オート三輪の『ニューエラ』や『ウエルビー』などです。
当時の日本車市場に参入しようと、三井物産社が小型トラックを1932年に試作しました。
独自エンジンを搭載した『ヤシマ』です。
しかしヤシマ車は走行テストで問題があったようで、市場に投入されることなく終わります。
その後、三井物産社は自力生産を諦め、
オオタ車の製造元の大田自動車工業社に投資する方針へ改めたのでした。
ヤシマ車は屋根が幌で、なんと荷台部分はボンネットよりも短かったみたいです。
ウィング(フェンダー)が後輪タイヤを微妙に隠していたり、
ボンネット横に「く」の字の線が3本入っていたりと、
トラックというよりもスペシャリティカーのような雰囲気で、見た目はかっこいいものでした。
参考資料『小型・軽トラック年代記』