こまかい後悔日記

主に車、WoT、アニメなどのことを書くブログです。

eKとデイズで燃費の不正があった

2016年、4月の20日、水曜日。
夕方のニュースを見ていたら、また悪い方向でニュースがやっていました。

熊本地震のニュースを挟んで、三菱が燃費の不正をおこなっていた、
しかもそれが軽自動車のeKワゴン、eKスペース、
日産に供給されているデイズ、デイズ・ルークス、ということでした。

ものすごくまずいことになってしまいました。

・・・今、eKワゴンとeKカスタムで分けてないのですね。
昔はeKワゴン、eKスポーツ、eKクラッシィ、eKアクティブに分けていたのに。
だから、最初ニュースで4車種と言っていたから、
eKワゴン、eKカスタム、eKスペース、eKスペース・カスタムと言うのかと思っていました。

不正の内容は、燃費のデータを取る際、抵抗値という数値を
三菱が自分達に有利になるものを用いて、燃費が良いよう、見せかけたというものです。

現行の3代目eKとデイズが出た際、カタログ燃費は当時のライバル車よりも優れていました。
しかしながら実燃費は他車の軽よりも悪く、
燃費を良くするために走行性能の低い車になってしまったのです。
しかも、今回の不正が出て来てしまったわけで、
もはや遅く仕上がったのも無意味になってしまったのでした。

そもそも2013年に登場したeKとデイズのエンジンは
2006年の三菱アイの3B20型の改良・・・というか改悪版を積んでいます。
すでにその時点で、2013年登場の新型車としては時代遅れ。
しかもアイは気持ち良く走る類の車で、燃費のことを重視せず、
当初エンジンはターボしかなかったのです。

アイ向けにミッドシップ搭載していた専用エンジンをフロントに載せるために大改造したという、
色々と問題のあるエンジンを用いてeKとデイズは誕生しました。

3B20型エンジンは2006年と今から10年も前ですが、
同エンジンの一世代前のエンジンは私の大好きな3G83型です。
これが1990年から使われていて、最新になったのが1997年という昔のエンジン。
2013年まで3G83型が残っていたので、3B20型は三菱としては最新のエンジンでした。

新型のエンジンも作らずにカタログ数値では燃費ナンバーワンになれたのは、
エンジンの性能を低くして、加速の鈍い燃費スペシャルにしたからだと
ずっと思い込んでいましたが、不正があったからだったのが今回、判明したのです。

・・・そう言えば、燃費スペシャルを目指したのに、
旧型eKワゴンやオッティで採用していた、消費電力を抑えるためのLEDテールランプを
発売当初(前期型)に採用していなかったのは不思議でした。

燃費競争は、ダイハツの試作車イースを改良したミラ・イースの登場から、
過熱してきたように思います。
ミラ・イースのすぐ後に、ミラ・イースよりも一世代前のはずの旧型アルトが
改造されてアルト・エコになってミラ・イースの燃費を越えたので、
色々いじくれば三菱でも可能かと思っていたのに、そうではなかったということですね。

しかし、なんで不正にやってしまったのか。
アルト・エコは燃料タンクの容量を減らすという卑怯な手を使っていましたが、
それは卑怯でも不正ではなく、三菱も卑怯な手を使って燃費ナンバーワンにするべきでした。
実は私も4月に、とあることで卑怯な手を使いましたが、単に正攻法ではないだけで、
手段としては全く問題のないことです。

卑怯な手とは、なんら卑怯でもないセミトールワゴンで新型を作るというもの。
三菱は、初代、2代目同様、eKシリーズを車高1550mmのセミトールワゴンとして、
登場させるべきでした。
車高が他より10センチぐらい低くても、立派なワゴンです。
セミトールなら車高が低い分、軽く、安く仕上げられて、燃費の分でも優位になれたと思います。

三菱の現社長はeKワゴン初代を作った方です。
私が日本車で車の生みの親の名前を知る人はほとんどいません。

どうして、セミトールワゴンで作らなかったのか。
それはライバル車と競合するためだけの車を作ることに固執してしまったからでしょう。
いくら車内が広くても、セミトールのeKワゴンぐらいの広さでじゅうぶんだったと思います。

なんであんな素晴らしいセミトール型を捨てて、
他社のほうが作り慣れているタイプの車で勝負しようとしたのか。
やりかたは、無謀だったと言えます。

はっきり言って、現行eKは全然見かけません。
むしろ旧型のセミトールワゴンのほうが見かけるぐらいです。

セミトールワゴンでスズキのワゴンRやダイハツのムーヴといった
背丈に開きのあるワゴンと戦うという従来の戦法こそが、
卑怯でも問題ないやりかただったと、今でも思います。

セミトールワゴンのeKワゴンは、このブログで何度も何度も褒めていますが、
非常に素晴らしい車です。
スズキやダイハツがこれから何回新型を出そうとしても、一生越えられない車でした。
それを捨てた時点で、もう敗戦するのは決まっていたのです。

「ぼくはなれてるから、あわてないのだ」
これはなんの時のセリフか思い出せませんが、ドラえもんのセリフです。
三菱は過去に何度も不祥事を起こしており、
私としても、今回のことはドラえもんのセリフそのままですね。
リコール届出が遅れた2010年の3G83型エンジンのリコール問題の際も、
そんな気にしませんでした。
ただ、今回のことで車達の命、それに三菱という自動車のブランドが
終わった(終わりかけた)かと思うと、残念でありません。
・・・思えば、モーリスやローバーやオースティンが消滅したのに、
三菱が未だに存続出来ているのは、なんかすごいです。
さすがに今回は、簡単に信頼回復は出来なさそうですが・・・。

一般人は今回の不正で、大きく反応するでしょうね。
燃費なんて、私としては重要視しない要素です。
実際、私も車を買う時に燃費なんて、全く調べませんでした。
燃費を気にする人は、少なくとも私よりかは車好きではないのでしょう。
そんなに燃費を気にするのなら、私のように自転車通勤に替えれば良いと思います。

車は燃費だけでなく、車両の価格や車検、駐車場代、保険と、やたらお金がかかるので、
燃費なんて大した問題ではありません。
問題なのは、買う時のエコカー減税
これが今回の問題の原因の一つにあるでしょう。

かつてイギリスで蒸気自動車が主流だった頃、蒸気自動車の走行の際に超低速で走らせ、
その前を人が旗を振って周囲に存在を知らせなければならず、自動車の普及を妨げた悪法、
赤旗法」並にひどい制度が、燃費の悪い車を差別するエコカー減税です。
でかくて迷惑な大型ミニバンが減税を受けられるというわけ分かんない制度。
これはエコカーを買う人にとっては幸せですが、
そうでないと地獄というもので、憎むべき制度でしょう。
国はこれ以外にも古い車は増税とかやっています。
それに個人的なことで言えば、毎日迷惑メールを送ってくるクズが罰せられずに
放置されているのがおかしい。こういった様々な問題の対処方法も示さず、
金を適当に使っている国。不正しても辞めればハイ終了。
三菱が責められるなら、それ以上に国が責められてもいいはずです。

今回の三菱の件は、日産からおかしくないかと聞かれて発覚したとのこと。
日産も、自社で売っているデイズの走行性能と実燃費から、
これまでおかしいと思わなかったのでしょうか?
日産が本当に作りたかった軽と発言しており、
今回はオッティやクリッパー・バンなどと違って開発段階から口を出してきたそうなので、
日産にもなんらかの非があると思います。

今回の件は、日産が圧力を掛けて、三菱も上が圧力を掛けて、
開発者達が燃費を良くしようと不正したのだと推測します。
不正したからには相応の罰を受けるのが当然であり、
生産中止、販売中止もしょうがないでしょう。
今月のデイズ・ルークスのマイナーチェンジを楽しみにしていたのに、
未だにアナウンスがなかったのは、不正が見つかったからだったのでしょうね。

三菱の現行eKワゴンは20日の当日、まだニュースを見る前に、
マイチェン後のオレンジを見かけました。
前期型に比べてフィアット風味になってデザイン力向上。
eKカスタムのほうも顔つきがすごく良くなっただけに、
今回の不正でそのまま消えていくとなったら、悲しいです。
・・・今回の件とは関係ないですが、やっぱりエアロ仕様のほうの車名は
由緒あるものにしてほしかったです。
eKサイボーグとかeK-x(エクシードを示すEXと掛けている)とか。

不正により、別の車種の不正が出てきたりなども、当然あるでしょう。
ですが、燃費に関しては、カタログ数値など全く当てにならない数値だということは
みんな知っています。それだけに、不正をしてまで良くしようとしたのが残念です。

デイズとデイズ・ルークスのホームページは現在、閉鎖中になっています。
昨日、日産関連のお店の前を通ったら、2台あったデイズ・ハイウェイスターの姿が消え、
代わりにNV350キャラバンが3台ほど止まっていました。

デイズ・シリーズは日産の中でも一番売れていて、1日平均3台ぐらいは見かけます。
日産では大きな痛手になりました。

今後、非難も大きくなるでしょうが、
私は今でもデイズ・シリーズを買いたいと思っています。

不正があっても、それを跳ね飛ばすぐらいの魅力のあるデイズ・シリーズ。

燃費以外に問題がないなら、早々の復活を待っています。