こまかい後悔日記

主に車、WoT、アニメなどのことを書くブログです。

パナール ディナミク

全国のシトロエン・ファンの皆様、こんばんわ(あるいは、こんにちは)。
フランス車も好きな英国車好きです。

今回は、フランス高級車についてです。


『パナール ディナミク』
パナール社が誇る最高の流線形高級車。

パナール・(エ・)ルバッソール社。
自動車の歴史の初期では非常に名が知れている、フランスの自動車メーカーです。

パナール・ルバッソール社の製品『パナール(・ルバッソール)』は、
第二次大戦前までは高級車として知られていました。

時は1930年代。
自動車の歴史では、流線形デザインの時代。
パナール社は1930年代に流線形デザインを代表する自動車の一つ、
『パナール ディナミク』を登場させます。

この2ドア・サルーン(セダン)車はすごいほどに特徴的なスタイルを持っていました。

ヘッドライトは当時ボディから独立していた車ばかりだったのに対し、
ディナミクはボディ埋め込み式。
四角をなめらかにしたような形で、中央にある縦長のフロントグリルにも似た形をしています。

非丸目の異形ヘッドライトが自動車の主流になるのはディナミク登場後20年以上も後ですので、
ディナミクはすごく先進的でした。
もっとも、ディナミクの異形ヘッドライトはそう見えるだけで、内側は丸目なのですが・・・。

そうにしても、時代を先取りしてはいました。

他にも、ディナミクには外見上の特徴があります。

4つのウィング(フェンダー)がタイヤの姿を半分以上隠している点。

それに、前部の窓。両端の柱部分にも細い窓がついていて、開放感が高くなっていました。

非常に奇妙かつも素晴らしい1930年代の高級車、パナール ディナミク。
この未来的な車は残念ながら第二次大戦の始まりによって、生産が止まります。

戦後にはパナール社は高級車メーカーから大衆車メーカーへと変わり、
ディナミクの名を部分的に引き継いだ大衆車『パナール ディナ』を販売しました。

パナール社はそのまま小型車を作り続け、
最後には同じフランスのシトロエン社に吸収されてパナール製の乗用車は姿を消します。

パナール ディナミクは、最後のパナール社の高級車だったのでした。